ブチルリチウム

ブチルリチウムは、工業用としては主に、ポリイソプレン、ポリブタジエン、およびブタジエン/スチレン コポリマーのアニオン重合開始剤として利用されており、ゴムやプラスチック市場での重要性が高まっています。

さらに、ブチルリチウムは、医薬品、農薬、電子材料の有機合成において、非常に有用なツールとなっています。強い塩基性を利用し、基質の金属化反応(脱プロトン化または金属ハロゲン交換)向けの試薬として広い範囲で使用できます。

市場および用途

アニオン重合開始剤

ブチルリチウムは、工業用としては主に、ポリイソプレン、ポリブタジエン、およびブタジエン/スチレン コポリマーのアニオン重合開始剤として応用されており、ゴムやプラスチック市場での重要性が増しています。ブチルリチウムとの溶液相重合により、分子量、分子量の分布、コモノマー比率、ブタジエンおよびスチレンの立体構造、微細構造を効率よく制御できます。

有機合成

さらに、ブチルリチウムは、医薬品有効成分(API)、農薬、電子材料の有機合成において、非常に有用なツールとなっています。塩基性が強いため、有機基板の金属化反応(脱プロトン化または金属ハロゲン交換)向けの汎用試薬として使用できます。

脱プロトン化

n-ブチルリチウムは、有機合成で使用される最も強い塩基の一つです。pKa 値が 35 を超える n-ブチルリチウムを使用すれば、広範な酸性化合物の脱プロトン化が可能になるので、C-C カップリング反応のような構造変換が実現します。代替試薬と比べて反応条件が穏やかなこと、収量が高いこと、副生成物がほとんどないこと、残留リチウム塩からの分離が容易なことが、n-ブチルリチウムの大きな利点です。特定の脱プロトン化については、より塩基性の強い sec-ブチルリチウムまたは tert-ブチルリチウムも使用できます。

ハロゲン-金属交換

有機合成におけるブチルリチウム試薬の他の一般的な用途には、ハロゲン-金属交換反応があります。この種の反応では、脂肪族または芳香族のハロゲン化有機化合物(ほとんどの場合ヨウ化物または臭化物)を基質として使用します。ブチルリチウムとの平衡反応では、塩基性の弱い有機リチウム種の生成量が減るので、適切な求電子試薬との反応によって媒介される構造変換が可能になります。Mg 金属による Mg 挿入や、Li 金属との直接反応など、他の従来型の方法に比べて、ブチルリチウムによるハロゲン交換には、反応条件が穏やかなこと、収量が高いこと、(特に、厳しい反応条件に敏感な官能基を基質に適用する場合)副生成物がほとんどないという特徴があります。